風土記の丘に広がる自然の森
はらっぱミュージアム
地域にも開かれた自然の博物館です。敷地の中央にあるクスノキは、はるか昔からこの地を見つめ、見守ってきたシンボルツリー。自然がそのまま残る森にはさまざまな樹木が今も育ち、実をつけ、鳥たちが訪れます。ふかふかした土の上を子どもたちが駆け回り、人々が畑の手入れにいそしむ。世代を越えて人々が集う森が、ここにはあります。
播磨国風土記と姫路
播磨国風土記と姫路
父神の大汝命(おおなむちのみこと)は、気性が荒く行動も激しい子火明命(ほあかりのみこと)に手を焼いていました。そこで、因達(いだて)の神山で子を水汲みにやらせ、その隙に船で帰ろうとします。置き去りにされた火明命は怒って波風を起こし、父の船を壊してしまいました。
船が難破したところ、波が打ち寄せられたところ、積み荷が漂着したところにそれぞれ丘の名前がつけられ、全部で十四あります。フィールトレインの場所は、箕(み)が落ちたとされる「箕形(みかた)丘」。建物の南西、名古山トンネルがある薬師山は琴が落ちた「琴丘」で、城の西公民館の裏は船が難破した「船丘」。東に見える男山は箱が落ちた「筥(はこ)丘」、姫路城がある姫山は蚕(ひめこ)が落ちた「日女道(ひめじ)丘」。また、親子が水汲みに向かった因達の神山は、フィールトレインの北にある八丈岩山とされています。
※比定地については諸説あり
はらっぱミュージアム
居住者だけでなく、地域にも開かれた自然の博物館です。利用には「はらっぱミュージアム倶楽部」への登録が必要です(無料)。イチョウやクスノキなどの大樹、ミツマタやヒラドツツジなど花が美しい木、柿や枇杷、柘榴や梅など実のなる木まで、さまざまな樹木が育ちます。栗は9月から10月にかけて毎日バケツいっぱいの実が落ちます。
「風」
春から秋にかけてジャコウアゲハが飛来し、ミュージアム内に育つウマノスズクサの葉裏に産卵します。紅梅・白梅の花が咲くと、蜜を吸うメジロの姿が見られることも。ミツマタやヒラドツツジなど花が美しい木もあります。柿の木は渋・甘の2種類があり、子どもの木登りにも最適です。※ケガに注意!
「土」
1m四方の畝で野菜を育てるミニ農園「はらっぱファーム」では、パーマカルチャーによりオクラや大麦、そら豆、玉ねぎ、赤キャベツやイチゴ、ニンニクなどを寄せ植えし育てています。ハーブや綿を育てるスペースもあり、さらなる植え付けや開墾も大歓迎です。
※パーマカルチャーとは、永続可能な農業をもとにした、人と自然が共に豊かになる関係を目指すデザイン手法です。
「樹」
ここにも実のなる木がたくさん。栗の木は3本あり、9月から10月にかけて毎日バケツいっぱいの実が落ちます。枇杷の木は、葉にさまざまな活用法が。古くから民間療法に用いられており、煎じて飲んだりお風呂に入れたり、急な発熱の際には額に貼ると良いとか。落葉樹が多く、落ち葉で作った腐葉土を「はらっぱファーム」で使用しています。
集会棟
フィールトレイン居住者のみ利用できます。絵本や図鑑をはじめ、子どもの年齢や興味に応じた幅広い蔵書をもつ「子ども図書館」と、オンライン会議にも使えるコワーキングスペースがあります。